戦艦
ブリュンヒルト
ラインハルト・フォン・ローエングラムの座乗艦。帝国軍の第三世代艦のひとつとして建造された。艦体表面に流体金属を多用。新設計のハイブリッド式ドライブユニットを搭載するなど、最新鋭の技術が集まった艦である。
全長1039m。流体金属で覆われた艦首は、軽量ながら強靭な防御力を有しており、内部に格納された重力スラスターや重力コアユニットを守る。武装を流麗な外装で覆うことにより優美なシルエットとなっている。
バルバロッサ
ジークフリード・キルヒアイスの座乗艦。ブリュンヒルトと同じく第三世代の最新鋭艦である。全長999m。
ブリュンヒルト同様、艦首が鋭くとがっているものの、メリハリのある外装でブリュンヒルトよりも力強い印象を与える。最も特徴的なのは指揮官であるキルヒアイスのルビーを溶かした液で染めたような赤い髪を連想させるカラーリング。バルバロッサはブリュンヒルトの姉妹艦ではなく、それぞれが新型の推進機関を搭載している。
ケーニヒス・ティーゲル
フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルトの座乗艦。全長1241m。重厚感のある黒一色で染めあげられている。彼の艦隊は黒で統一されているため『黒色槍騎兵艦隊(シュワルツ・ランツェンレイター)』と呼ばれる。帝国軍第二世代艦のうち、開発競争に敗れ、主流とならなかった艦のひとつ。第一世代艦のフォルムを踏襲したデザインとなっている。前部胴体が直方体に近い形をしており、他の第二世代艦と比べると無骨な印象を受ける。
ヘイムダル
アーダルベルト・フォン・ファーレンハイトの座乗艦。全長1423m。ケンプの座乗艦ガルフピッゲンの姉妹艦。大型の重力ユニットを艦首両舷に装備しており、防御力を高めている。艦前部は艦対艦ミサイル発射機が装備されており、流体金属装甲に覆われている。
帝国標準戦艦
第二世代艦の先行試作型をベースに派生して建造されたガルフピッゲンやその姉妹艦であるヘイムダルをベースに建造されている。この二機から旗艦級用装備を外したものが量産されている。全長1226m。
ダインスレイフ
マクシミリアン・フォン・カストロプの座乗艦。
全長1226m。帝国軍の標準戦艦がベースとなっており、攻撃、防御共に平均的なスペックとなっている。マクシミリアンはその非道さから部下や民衆に憎まれており、キルヒアイス艦隊に攻め込まれ、艦橋にて部下によって射殺された。
ヒューベリオン
ヤン・ウェンリーの座乗艦。全長903m。宇宙暦770年代に同盟軍旗艦級戦艦として建造された、ヒューベリオン級の一番艦。他の旗艦級戦艦より旧式。同盟軍第二世代艦に相当する。従来の艦より指揮、管制能力を向上させた艦隊旗艦級戦艦として、数々の試作艦を経てヒューベリオン級が完成した。同盟軍の艦艇はほとんどの火力を前方へ集中させる移動砲台のような構成を基本としている。本艦も主武装が最前面に並ぶ。前面は投影面積の抑制よりも、主兵装の集中的な配置が優先されている。主兵装である大口径主砲は、戦況に合わせ実弾射撃も可能。
ユリシーズ
第八艦隊に所属していたが、アムリッツァ星域会戦後にイゼルローン要塞駐留艦隊に所属することとなったユリシーズ級戦艦の一番艦。
アムリッツァ星域会戦での戦闘中に汚水処理システムを破壊され、乗員は汚水に足を浸しながら奮戦したという「軽微だが深刻な被害」を受けて以来、『トイレを壊された戦艦』という不名誉なあだ名がつけられている。その一方で、激戦でも生き残った幸運の艦とも呼ばれ、今後もその強運に相応しい活躍を期待される艦である。
トリグラフ
ダスティ・アッテンボローの座乗艦。次世代旗艦級戦艦。全長1243m。三つ又の艦首に通常の主砲のほか大口径ビーム砲をそれぞれ2門ずつ備えている。
新鋭艦で、ヒューベリオンをしのぐ機能美を持つ美しい艦。ヤンが旗艦をこの艦に変更するのではないかと噂されたが、ヤンは指揮座を移動せず、アッテンボローの座乗艦とした。本人は「自分が乗ったらあの艦を鑑賞するわけにいかないじゃないか」と言ったが、ユリアンは指揮座を移動するのが面倒くさいだけなのではないかと推察している。
ジャガンナータ
第八艦隊、アップルトンの座乗艦。全長958m。パトロクロスの後継艦群の中でも、防御力強化型として設計されている。ゲシル・ボグドと同型艦。艦首にシールド発生装置である重力ユニットを4機装備し、防御力を高めている。
同盟標準戦艦
全長958m。パトロクロスをベースに、指揮・管制能力と艦隊機動管制システムを廃したものが、同盟軍の標準戦艦として量産されることになった。艦隊前部上方の複合マストが小型化している。
マウリヤ
グエン・バン・ヒューの座乗艦。
艦番号「13FB10-6915」。艦隊旗艦に特有の十字形アンテナを持たないかわり、上部構造が増設されている。
救国軍事会議のクーデター時、ドーリア星域会戦で活躍する。